2017年 4月
左官工事業の仕事~野丁場・町場
国土交通省の
「キャリアパスモデル見える化検討会」においてとりまとめられた
建設業で働く技能労働者の様々なキャリアパスモデルと
マルチクラフター(多能工)の育成や活用事例が公表され
その中、左官業界数社の事例報告がホームページにてアップされました。
「左官」は昔から鏝を持って壁を塗れるまでに数年かかる!?
とか言われてきたのが実際はどうなのかを取材・調査した結果・・・
おなじ左官職人でも、弊社・八幡工業のような 町場(まちば)と、
ゼネコン傘下 大規模建築が専門の野丁場(のちょうば)とでは、
随分ちがうことも浮かび上がってきました。
http://www.mlit.go.jp/common/001175584.pdf
■キャリアパスとは何のこと?
さて、「キャリアパス」とは、
ある職位や職務に就任するために必要な業務経験とその順序、
配置移動のルートの総称。
噛み砕いていうと、キャリアアップの道筋です。
どのような仕事をどれくらいの期間経験し、
どの程度能力が身につくとどのポストに就けるのかを明確化したものです。
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もっと わかりやすく云うと
見習いが、一人前の「左官職人」になるまでどのくらいかかるの?
さらに「職長」や「現場主任」となって活躍するには
どのような心構えや努力が必要なのか。・・・という道しるべ
国土交通省の方が昨年 弊社にお越しいただき、
八幡工業からは 鉄尾、平野、長塚、八幡と
キャリア、スキルのちがう4名の職人が お答えさせていただきました。
*全文は ○事例集(左官職人)(PDF) をダウンロードしてご覧ください。
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ちなみに、八幡工業では職人さんは随時募集しています!
鉄尾麻衣(新人)
平野敏勝(ベテラン)
長塚勇(中堅)
八幡吉彦(専務)
【漆喰による快適空間】まとめ.1- 自然素材の家・なにが良いの?
こんにちは 葛飾のしっくいショールーム・ナチュラワイズです
6回にわたって「漆喰による快適空間」をご紹介していく 第一回。
最近『自然素材』という言葉をよく耳にしますが、そもそもどういう物だかご存知ですか?
私の中ではなんとなく「体に良い気がする物」とか「昔ながらの製法」とか
「これにしとけば間違い無し」とか「このキーワードを使うとおしゃれ番長になれる」とか
もうめちゃめちゃな理由でこのフレーズ使ってました(笑)
家を建てるにあたって『自然素材』を調べると天然のそのままの素材と書かれていますが、
建築における自然素材の家と言うと
「伝統的な工法で作られている」とか「健康を考えた」とか色々有ます。
とにかく「自然」の範囲が広すぎて困ってしまうくらいです色々あります。
「自然」対比語としては【人工】ですね
化学反応により合成された天然には無い物の事です
建築業界で つかわれる「自然素材の家」というキーワード、
それは、シックハウス症候群や化学物質過敏症を防ぐために、
【人工】的な工業製品である ビニールクロスや、合板フローリング、塩化ビニールシートなどの
化学物質を含んだ素材を使用しないで建てた家のことを指します
シックハウス症候群 → http://www.sicklife.jp/sickhouse/
化学物質過敏症 → http://www.cssc.jp/cs.html
(近年、住宅の高気密化で建材などから発生する化学物質などによって室内の空気が汚染されたり、
ダニ、カビ、細菌が繁殖しやすくなることで起こる健康障害を言います)
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空気の綺麗な空間で暮らすには?
自然素材以外のものを使う事による弊害が身体の不調の原因のひとつになっているのではないでしょうか?
安価だけどなんかすっきりしない部屋よりも、身体に良いさわやかな空気の部屋で暮らしたいと思いませんか?
では、「快適で 身体に良い」そんな快適空間に住むにはどうすればよいのでしょうか?
それは自然素材の材料を使った家で暮らせばよいのです
昔からある漆喰の塗り壁を取り入れてみると言う選択はいかがですか?
たとえば湿度調整をしてくれたり、殺菌効果や防カビ効果がある素材
『スイスの天然漆喰カルクウォール』を壁や天井に塗る!
それだけでかなりの効果を発揮します
漆喰(しっくい)というと以前は「おばあちゃんの家」のイメージでした
昔は土をこねてワラを入れていっぱい寝かせてから塗っている土壁の上に
薄く漆喰を塗っていた時代もありましたが、
最近では海外から最高級の塗りやすい漆喰が入ってくるようになり
だいぶ身近な存在になってきています
なぜ『スイス』漆喰かと言うと、実はスイスは気候が日本と似ているのです
四季があること、年間降雨量も日本と近いなど、とても相性が良いうえ、
カルシウム純度98%の石灰石を使っているのでカビの発生を強力に抑え、
空気中のいやな匂いや化学物質をも吸着・分解する能力に優れているからです
詳しくはこちら→ http://iskpark.com/iskcocept/
(※乾燥した地中海地域の物より、内陸山岳地域の商品の方が日本にむいています)
ところで
昔は窓を開ければ綺麗な空気が部屋に入ってきましたが、数年前からスギ花粉を
筆頭に色々なアレルギーを引き起こす微粒子が大気中に漂っていて 外に洗濯物を
干すにも気を使う時代になっていますね
スイス漆喰のお家は部屋干ししても、スッキリ乾き、衣類がかび臭くならないです
は~ふ~と深呼吸できる『空気の綺麗な部屋』で過ごせたらどんなに素敵なことでしょ♪
考えただけでもウットリしてきます
では、スイス漆喰を使った 自然素材の家の実例をご紹介しましょう。
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実例 1 スイス漆喰に造形をプラスして、個性的にリフォーム
玄関の入り口をこんな風に演出したら毎日はやく
お家に帰りたくなりませんか?
フローリングの床に壁・天井は漆喰をぬったリフォーム
そして、まるでレンガが本当にあるみたいなコーナー
ワンポイントに使ったレンガ、実はモルタルによる特殊造形なのです
くわしい施工例 → https://www.naturalwall.jp/build/2663.html
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実例 2 漆喰にワラを入れて和室にリフォーム
和室の京壁が少し黒ずんできたお部屋に白い天然スイス漆喰はいかがですか?
ひと味ちがう仕上がりに!
と言う人には骨材をプラスで素敵な仕上がりになります
スイス漆喰にワラ(すさ)をイン!
ワラのアクがじんわりと溶け出して 自然なグラデーション
明るくてモダンな和室に生まれ変わりました
施工の様子 → https://www.naturalwall.jp/?p=2735
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実例 3 遊び心満載のしっくいのお家いかがですか?
スイス漆喰で建売新築をフルリフォームしました
お部屋に木が生えてます!! びっくりです!!!
これは既存の柱をいかしたモルタルによる特殊造形の桜の木なのです
思わず登りたくなってしまいますね♪
くわしい施工例 → https://www.naturalwall.jp/build/1753.html
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【 まとめ 】
身体に良い自然素材を使った空間で過ごすと言うことは
アレルギーをひき起こすことなく生活でき
すなわち健康寿命も延びて、元気な生活を送れると言う事です
最後に、このスイス漆喰「カルクウォール」は合成接着剤を使わず
天然の成分だけで粘り気を出しているのでとても塗りやすく
粉から混ぜる必要がないので DIY 好きな人にとてもオススメです
皆さんもお部屋のどこか一部をしっくいで塗り壁にして
デザインウォールにワンポイントの造形モルタルをmix
オリジナルの「自然素材空間」を作ってみませんか?
まずは、こちら葛飾のしっくいショールーム・ナチュラワイズにお越しください
実際に 漆喰で仕上げられた空間の居心地よさを体感していただけます
工事のお問い合わせはこちら! → https://www.naturalwall.jp/form/
DIY希望の塗り壁体験はこちら! → https://www.naturalwall.jp/workshop
※お部屋の図面をお持ちいただいた方には無料で「プロの職人が塗った場合」と
「自分でDIYした場合(材料費)」のお見積りもお作り致します
最後まで見て下さりありがとうございました
食品会社に施工したスイス漆喰のデザインウォール
こんにちは、八幡工業2代目・ナチュラワイズ店長の八幡吉彦です。
私の高校時代の同級生の会社オフィスのリフォームの相談を受け、
事務所・商談室を「スイス漆喰」とモルタル造形で施工させていただきました。
大田区にある ニッケンフーズ 様
冷凍食品をデザイン、企画、製造するフードプロダクト カンパニー。
「日本の食卓をアイデアと技術力で幸せに します。」 というポリシーの企業です。
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リニューアルにあわせて2代目 西社長様から
「八幡君、なにかおもしろいデザインでよろしく」
リクエストは?
「唐草模様を取り入れたデザインにしてほしい」
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棚から下段はレンガ調タイルということで
左官は上段の窓回りの壁を担当
食品会社ということでは 安心安全な【 漆喰 】をおすすめしました。
ご提案した仕上げ材はスイス生まれの天然漆喰『 カルクファサード 』。
殺菌効果でカビ・汚れにも強く外壁に使っても長持ちする仕上げ材料です。
https://www.naturalwall.jp/blog/calkwall-knowledge/2776.html
*デザイナーチームのリカさんによる完成イメージ図
唐草模様 : つる草が四方八方に伸びてからみあう文様です。
どこまでも伸びていくツタの様子は、まさに生命力の象徴。
古来より一族企業の繁栄や長寿を願う、縁起がよい吉祥文様なのです。
*石膏ボード下地
ジョイント部分をパテ埋めしてから、ミネラル下地材を塗布
*デザイナー・リカさんパースをもとに下地につる草を描きます。
*下絵が決まったら、つる草部分にバッカ―材を貼っていきます。
*バッカ―材を取り囲むように 職人がスイス漆喰を鏝で塗っていきます。
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スイス生まれの天然漆喰は、
アレルギーを引き起こす合成樹脂などの科学成分を一切含まず、
天然成分100%(成分完全明示)スイス伝統の製法で作られています。
*しっくいの水引き、しまり具合をみながら
つるの周囲を 彫っていきます。
*バッカ―材を取り除いたら つるの部分をグリーンの材料で埋めていくのです。
この際、しあがったまわりの白い壁をよごさないように
すべてマスキングテープで覆います。
*盛り上がったつる草、すいかずら
花は黄色に着色して仕上げます。
*アップでみると複雑な工程のあとがわかりますね。
このように左官チームとペイントチームで楽しく仕事をさせて頂きました。
堂々の完成です!!!!
手前のアンティークの電話機が決めてですね。
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実は、これは絵巻物のように考えられた図案だったのです。
スタートは左の 「種」 から 新芽が「芽吹き」「葉」が茂り 「花」が咲いて
右端 再び「実」が成る。
これには、ニッケンフーズ 食品工場の生産ラインの流れと
会社の成長・繁栄をあわせた ふたつの思いが込められています。
最後に 「青い果実」がこぼれ落ち、ふたたび「黄色い種」となって
つぎの 時代につながっていく。
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ニッケンフーズ 西社長様からは
「八幡君、うちは ゼロから種をまき、育て、世の中に美味しい実となる
食べ物を 提供する会社、ピッタリのイメージで飾ってくれてうれしいよ!!」
とお褒めの言葉をいただきました。
こちらこそ感謝です。
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これからも左官にいろいろな要素を取り入れて面白いこと、
素敵なことたくさんしていきたいなぁ〜〜^_^
最後まで読んでいただき ありがとうございました。
左官で魅せる 老舗割烹のリフォーム(完結編)
2017年 八幡工業・ナチュラワイズがリフォーム工事を監督させていただいた
神楽坂 割烹「め乃惣」さま リニューアルオープンしました。
http://www.menosou.com/
表通りから石畳の路地を少しを入ったところ
目抜き通りの喧騒から離れ 落ち着いた佇まいの老舗店です。
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おもて構えについては前編にてくわしくお伝えしました。
https://www.naturalwall.jp/?p=3517
店内の様子 カウンター編は
https://www.naturalwall.jp/?p=3516
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みどころはまだまだたくさん。
今回は工事のビフォアーを振り返りながら
アフター:厨房の変化・個室の漆喰、そして床の特殊仕上げとつづきます。
さて、現在の板長である萩原淳二さんから工事のお話をいただいたのは平成28年の夏。
八幡専務と萩原さんが高校の同級生というご縁で相談を受けたのがはじまり。
*第一回目のお打合せ、左から施主・萩原さん 大工・小川さん 八幡専務
(ちなみに三人とも 「2代目」というわけで、気持ちも通じ合いました)
もともとお店の作りはしっかりしていて、当時の大工さんの仕事も丁寧。
内外とも 塗り壁にしっかりとした木の建具、
経年で傷んだり汚れたりはしているものの大事に使い込まれているので、
かえって味わいが深まっているという老舗の風格を感じました。
※ 工事前の個室
※ 工事前のカウンターの様子
なのですが、さすがに十数年経つと 水漏れのどの不具合が起きたり
客席床のタイルの割れや壁・天井も補修の必要があり、
このさい厨房の機器や水回りの使いにくさも解消したいという希望でした。
※ 工事前の厨房の様子
また、施主・萩原さんとしても お父様から引き継いだお店を
さらにきれいにして 清潔感ある店内に生まれ変わらせたいという思いで
工事期間は思い切って 一か月間のお休みをとってくれたのです。
※ 最初の外構えのプラン
◎ 完成後 玄関の佇まい
渋い黒板塀の中、土壁の外壁は鏝塗り仕上げ
※ もりだくさんの内装のプラン
(張り切りすぎて 左官のボリューム満点でした・・・)
◎ 完成はスッキリこうなりました。
※ 工事前の床タイル ところどころ剥がれて椅子ががたつく部分も・・
カチオン系の下塗り材を鏝で塗り伸ばし
日本化成のデコリエ という薄塗り材で仕上げました。
この材料の画期的なのは
『 下塗り材から上塗り仕上げまでワンデイで納められる 』!!!
乾いたら椅子の足擦れやハイヒールによる傷の心配もないのです。
◎ デコリエ(グレー色)による既存タイル床の補修が完成
鏝でおさえた自然なラフ感が 純和風からモダンテイストに変身
翌日、トップコートをかけました。
今回は 撥水のSタイプを塗ったのち、耐油の Pタイプも塗ってダブルで保護します。
八幡工業はメーカー講習を受けた証しである
Decolieライセンス を取得した正規の施工会社です。
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個室の天井 既存 板張りを外しむきだしになりました。
その後、大工さんに石膏ボードで下地を貼ってもらいました。
個室の壁は 高千穂シラスの 白州漆喰のフラット仕上げ
*施主が見守るなか 天井を塗っています。
電気の傘も変わり、個室の完成です
大工さんによる特製テーブルは木曽ヒノキの天板
ビフォー
アフター (木曽ヒノキの耳付き一枚板)
厨房の白いタイルは 和風モダンに張り替えました。
きれいになったところで
最後に神棚を並べなおして いよいよ開店準備です。
開店 おめでとうございます。
「さあ、きれいになったお店に負けない
美味しいお料理を提供しなくては!!」
気合をいれて 厨房に立つ 萩原さんと女将さん
お父様からの長いお付き合いの 常連のお客様にも喜ばれ、
これからいらっしゃる若いカップル やランチご利用のみなさまにも
末永く愛されるお店になることを切にお祈りしています。
左官で魅せる 老舗割烹のリフォーム(中編)
神楽坂 割烹「め乃惣」さま
http://www.menosou.com/
表通りから石畳の路地を少しを入ったところ
目抜き通りの喧騒から離れ 落ち着いた佇まいの老舗店です。
大規模改修工事を八幡工業がメインで担当させていただき
2017年3月1日よりグランドオープンしました。
おもて構えについては前編にてくわしくお伝えしました。
http://www.yawata-sakan.com/blog/?p=14547
今回は店内の様子をご案内しましょう。
カウンターでお出迎えしてくださったのは
女将さんと厨房をあずかる二代目である息子の萩原淳二さん
入口からすぐに目につく額装の色紙
大女優 水谷八重子さんの書
さて、ホームページの説明によると「め乃惣(めのそう)」の名は
明治の文豪 [泉鏡花]の代表作「婦系図(おんなけいず)」に
登場する江戸前の魚屋「め乃惣」に由来するという由緒正しい店。
この小説のモデルとなったのが初代・萩原徳次郎さん
泉鏡花先生に義侠と料理を愛され、神楽坂に料亭「うお徳」を創業。
現在の店主・萩原哲雄さんは実はこの歴史のある料亭「うを徳」の次男で
現在「うお徳」は長男があとを継いでいて、ここ「め乃惣」は昭和51年に開店。
昭和51年、当時神楽坂は、黒堀の料亭全盛期であり、
カウンター割烹が無い時代でした。
いちげんさんお断りの「うお徳」の料亭の味をカウンターで
気軽に味わって頂きたい思いから、うを徳の支店として
小割烹めの惣が開店いたしました。
うを徳 二男、萩原哲雄さんが平成10年に独立したさいに
店名を[め乃惣]に改名。
そして平成10年5月、萩原哲雄さんはテレビ番組[料理の鉄人]に挑戦。
そこで見事勝利を収め[め乃惣]としての船出を飾りました。
その時、メニューに取り入れた[海老しんじょ]は、
今でも絶大な支持を得ております。
いやはや、このような名店のおよそ15年目の改装を任せられ
左官屋の腕がなります。どころかちょっとビビります。
でも、料理の味に負けないよう、塗り壁・天井・土間仕上げと
持てる技術をフルに活用してがんばりました。
木曽ヒノキの分厚い一枚板カウンター
この下がり壁は 『版築クレド』
突き固めて作る版築ではなく、版築のテクスチャーを鏝塗りで再現する
版築風の左官仕上げです。主成分は天然真砂土と京サビ土
あらかじめバッカ―材で仕切りを作り
4段階にわけて塗り付けていき、徐々に顔料が濃い材料が
グラデーションになるように計算して仕上げました。
八幡社長も参加して、掻き落とし仕上げ。
しかも鎧状におよそ10ミリの段差がついていくという緻密な作業です。
中央を飾るのは サプライズプレゼント
店名[め乃惣]の文字が浮き上がった モルタル造形の擬木
木目は八幡専務が担当
一日かけてじっくりと木目を刻み、彫刻しました。
造形完了後、エイジング塗装を施します。
そして、緻密な作業が大好物‼? の 長塚主任が
一文字ずつ心を込めて 漆喰で白く盛り上げていきます。
・・・・・・・・・・・・・・
いかがでした。
みどころはまだまだたくさん。
厨房・個室の漆喰、そして床の特殊仕上げとつづきます。
この様子は、次回ご案内することとしましょう。
左官で魅せる 老舗割烹のリフォーム(前編)
3月1日よりグランドオープンしました
神楽坂 割烹「め乃惣」さま
http://www.menosou.com/
大規模改修工事の監督を八幡工業がメインで担当させていただき
2月のひとつきを様々な業種の皆さんとともに施工させていただきました。
かかわったみなさま、大工さん、電気屋さん、水道屋さん、
ガス屋さん、塗装屋さん、タイル屋さん、植木屋さん
そして弊社・左官 皆様 ありがとうございました。
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表通りから石畳の路地を少しを入ったところ
目抜き通りの喧騒から離れ 落ち着いた佇まいの老舗店です。
さて、今回は左官屋目線でご紹介させていただこうと思います。
まず目に飛び込んでくるのは真っ白な暖簾
その暖簾の下にひっそりと ある「置き行燈」に注目
これは、京都の城陽砂・真砂土に藁と白セメントを合わせ
版築状に色分けして固めたのち掻き落とし仕上げした
オリジナル左官仕上げの行燈なのです。
雨に濡れるとしっとり濡れ色になってこれまた風情があります。
中ではロウソクの炎が風で ゆらめいています。
(実はLEDの特殊照明でゆらめくタイプの製品を組み込んだ作品です)
掻き落とし仕上げをしている様子
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そして、その隣には格式のある日本料理のお店になくてはならない
そう、「坪庭」です。
坪庭には、「つくばい」 が必要です。
なので、左官で作っちゃいました。
存在感ある手水鉢風、木のオブジェ(モルタル造形)が鎮座する
板囲いの塀で区切った半畳ほどの空間。
打ち水をすると、こんなしっとりとした構えになります。
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庭には苔をいけ込み、玉砂利を敷き込み、紅葉が植えられました。
壁は 置き行燈と同じ京都の城陽砂・真砂土に藁と白セメントを合わせ
温かみのある塗り壁に仕上げました。
木のオブジェは造形担当がモルタル彫刻を完成、
その後 ペイントチームがエイジング塗装仕上げをしている様子
路地の片隅に「わび・さび」が感じられるよう
少し古びた風合いにエイジング塗装しています。
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この木のオブジェ(モルタル造形)を上から見ると
なんと、切株の中は水をたたえた手水鉢になっています。
切り株の中からはほのかな明かりとともにポコポコと水が湧き出ています
あふれた滝の渓流は 涼やかな金属質の響きを奏でながら
洞から根の方に吸い込まれていきます。
⇒ こちらで動画が再生できます。
水の音もお聞きください。 menoso
本物の石と植物、モルタルの特殊造形でつくられた
オリジナルの擬木+水琴窟による音と明かりは
ミスティーでしっとりとした癒しの庭を演出します。
いかがです、お店の中もご覧になりたいでしょ。
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店内の様子は、次回じっくりと
ご案内することとしましょう。
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